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『私は妖精のハーレィ。あなたのグループのプリースト、いわゆる癒やし手(ヒーラー)よ』
「妖精……初めて見た」
『うん。初めて会った時の台詞を見事にリピートしたね。とりあえずついてきて。みんなに会うよ』
「み、みんなって?」
『もう、仲間に決まってるでしょ。共に魔王に挑んだ仲間!』
「あ、会ってどうする――」
戸惑う僕の言葉に割り込み、妖精さんが力強く言う。
『決まってるでしょ!記憶を取り戻して、今度こそ魔王を倒すのよ!』
青い瞳がまっすぐ僕を捉え、その剣幕に思わず口をつぐんだ。
『よし、異論はないね。いくよ!』
「あっ、ちょ――」
僕が何も言えないでいる間に、見たことのない文字達が四角の形となって僕らを取り囲み、僕達はその場から姿を消した。
――そう、ここから始まったんだ。僕の2度目の冒険は。
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