第1章 消え去った記憶

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「え…?」 「昔から麗は星苑くんにべったりだったし、甘えてたじゃない?」 「えー?そう?喧嘩ばっかりしてたけど」 「確かにね。だけど、よく言うじゃない?“喧嘩するほど仲がいい”って。」 「そうなのかな?まぁでも、きっと仲はいい方なのかもしれないな」 「そうよ。…あ、そういえば2人が帰ってくる前に紫葵くん来てくれたのよ。でも麗がいなかったもんだから私が心配していたら、『俺が探してくる』っていって行っちゃったの。会わなかった?」 「いや、会ってないけど」 「そう…、じゃあすれ違いだったのね」 「そうかもな。でも、来るなら連絡くれればよかったのに」 「なんか麗に話があったみたいよ?」 「そう…」 星苑が麗の寝顔をみて微笑み、頭を撫でると、麗が心地良さそうにしていたのでママと星苑は顔を見合わせて笑った。
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