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その優しい声と言葉に、麗は涙した。
ひとりじゃない。
もう私はひとりじゃないんだ。
そう思うと、涙がとまらなかった。
両親にも感じなかったこの安心感を星苑には感じる。
きっと、記憶をなくす前もこうしてそばにいてくれたんだ。
この人なら信じられると実感した。
ナースが「もうそろそろ面会の時間が終わります」と声をかけ、星苑は「じゃあ、また明日」といって病室を出て行った。
もう麗は涙を流していなくて、微笑んで星苑の後ろ姿を見送っていた。
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