第1章 消え去った記憶

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翌朝、ナースの人の声で目が覚めた。 「おはようございまーす!朝ですよー!」 その甲高く溌剌とした声に、麗は目を覚まさずを得なかったのだ。 「…はぁーい」 「はぁーい!麗ちゃん、お身体の具合はどうですかー?」 「…身体中が痛いです」 「うんうん、そうだよねー!全身打撲と傷だらけだし、頭も打ってるからねー。安静にしないとだめだよ?」 気怠そうに返事をしながら起きあがろうとする麗を軽く寝かしながら、お熱計りまーす!と体温計を渡してきたので、麗はそれを脇に挟んだ。 「…私は、いつから病院にいるんですか?」 「んー、ちょうど一週間前かな?夕方に救急搬送されてきて。でも、無事でよかったー!麗ちゃん、意識不明の重体だったから。」 「そう、ですか…」 そのとき、ピピピピーという計測終了の機械音がなり、体温計を渡すと、「平熱ね」といってそれをしまった。 そのあとも血圧を計られたりしてナースさんとの話は続いた。 すべてが終わったあと、「朝ご飯はもう少しだから待っててねー!後でもってきまーす!」といい、ナースは病室を後にした。
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