妬み

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その答えに納得しないミノルは指を二本差し出しました 二十万円ぐらいかとジェスチャーをまじえて訊いてきたのです 臨時労働者の人は困って何も答えられませんでした ミノルは自分だけが不幸だと思っていました ミノルは世間の会社のことは何も知りませんでしたが、自分は間違えなく不幸で不運だと思っていました 出来ればもっと幸せになりたいと思っていました そんなミノルを見て、同じチームの主任は言いました 「ミノル!ここを辞めたら働くとこないで!」 神妙な顔つきの主任のアドバイスにミノルも神妙な顔つきになりました ミノルは言いました 「配達や掃除の仕事やったらありますやろ?年齢不問になっていましたで!」 反論するミノルに向かって主任は諭すように言いました 「年齢不問と記載していても若い人しか雇いませんで!」 ミノルは返す言葉はありませんでしたが不満げでした でも心の中ではつぶやきました
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