第1章

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『かぷする、とけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけるとすぬとけると』 …恐らくは溶けると死ぬ…なんであろうがこれを見た酒井は自分の何かが完全にプチんと切れる音に気付いた。 酒井「ぉぉぅらぁ!おまえは!おまえは一体何が目的だぁ!!こんなことして楽しいのかぁ!わかるのか!おまえに花粉の恐怖が!」 思い切り叫んだ! その勢いで鼻に差されたカプセルは両方ともポンと音を立て車内の床に落ちる! 酒井は思わず取り乱した自分に気付き、周りにすみませんすみませんと謝る! …プス。 次の瞬間に酒井の脇腹に急激な熱感が感じられ順番に体の感覚が無くなってくる、、。 (…筋弛緩剤とか…。何かか…!?) 酒井は横の男を見たまま動けなくなってしまった。 男はカバンから水泳用ゴーグルのようなものを取り出した。 ラップで覆われた両目に当てる部分に黄色い粉がたっぷりと入っている! (ま、まま、まさか、やめ、やめー!) 男はラップを優しくはがしニヤつき酒井の目に押し当てながら丁寧に後頭部にゴムを回して固定する! (ィヤーー!!!) 次に、もう周りが見えない酒井の両鼻に異物感がし、更に強引に押し込まれ鼻の外側から強く指でつままれた。 (ギャー!!!) 酒井は叫びたいのに叫べず体を大きく震わせる。 …鼻の中で何かが弾けた… 酒井は自分の駅を通り過ぎた。 耳に手を当てる感触がし、ケロッとした男の声でこう囁かれた。 「これ、俺の耳垢だよ?すごいでしょう?」 酒井の意識は途絶えた…。
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