ホハイの缶詰・メロモの飴

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助けを呼ぼうとしたが、 周りを歩く人々は 三人には目もくれずに 過ぎ去って行く。 これが吸血鬼の持つ 不思議な力か、と いつか読んだ小説、 ウンパイニャハンターbを 思い出して 二人は顔を振った。 小説も漫画もアニメも 同じものを見て来た二人には 言葉を使わなくても 考えていることが分かった。 「達也ぁ~」 「美咲~」 「ご飯は逆らわないの。 ほれ、こっちゃ来い、 こっちゃ来ぉい」 若い女性の口から しわがれた声音が出て 半泣きの二人は さらに頭を振った。
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