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俺の名は洗馬杉雄……人は俺を瑠璃の怪人、もしくは魔王の従者と呼ぶ。
異形そのもの、瑠璃の顔皮から覗く瞳は金色。手にした刀剣はオリテガと名乗りし勇者の一人、折袖大牙のそれ。暗森の奥にそびえる魔王城と呼ばれる廃屋の守り手となって久しい俺を人々は畏怖の念を持ってそう呼んだ。そして今や俺、瑠璃の怪人の討伐報奨金は魔王に次いでの高額......だが、俺は今も昔もただの人間だ。だから思うのだ。俺が本当に怪人だったらどんなに……どんなに……
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