僕らのスタート 前編

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春の終わりにいなくなる 15歳 一番楽しくて、一番悩みや辛いことが多い時期、もちろん僕、平塚貴寿にも悩みがある。 高校に入学してすぐ、4月12日だ。 「なんで桜は私たちの前進を祝ってくれないんだろうね」 幼馴染 兼 恋人 である佐伯美緒 が 桜の花びらを受けて、いや、まだ咲いていない桜の花びらを受けて、そう呟いた。 何気ない一言だった、この頃の俺にはこの時の美緒を理解する余裕は無かったのかな。 美緒が一歩前に行き、くるっとこっちを向いた、 「貴寿も、、、いや、なんでもない」 ちょっと、ムッとしてでも笑顔は壊さない、美緒はたまにこういう顔をするのだ。 「なんだよ気になる」 「なんでもないって」 笑顔の君はもう何かに気づいていたのかな、 付き合い始めたのは中学三年生になってすぐのときだった。 美緒が泣きながらいきなりキスをしてきた。 「貴寿が、、、貴寿が好きだよ、、、ずっと好きだったよ」 「え、え、あの、えーと」 なきやんだ美緒は僕から少し離れて振り向いた 「わかってる、私はそういう対象じゃないって、でも、いつになってもいいからちゃんと言って待ってるからね」
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