暗黒のマンション

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まだ少し震えている体を起こし、 凛唯は自分の部屋へ走る。 部屋に入れた凛唯だったが、 左手をゾンビに掴まれる! 「ひゃぁっ」 ドアを閉めようとしたが、 ゾンビの左手が挟まって閉まらない。 「あぁっ…も、もう…嘘っ」 凛唯はドアを閉めながら、 掴まれている左腕を何度も引っ張る。 「も、もしかしてサプライズ?? ……誕生日じゃないよね…私…。 ってこんなサプライズ怒るよ…マジで…」 ガタガタガタッ ドアの隙間に顔を押し込んできたゾンビの舌が 潰れているのを見た凛唯は、 作り物ではないことを理解した。 大きく息を吸った凛唯は、力一杯左腕を引く。 ブヂィィッ 凛唯を掴んでいたゾンビの 手が千切れて落ちた。 ドアを閉めようとする凛唯だったが、 ゾンビの千切れた手を見て、 一瞬力が入らなくなった。 丁度その時、 2体目のゾンビが勢いよく押したので、 ドアは開けられた! 「いやぁっ」 焦った凛唯は さっき落とした太いペンに躓き、 床に仰向けで倒れる。 左手の千切れたゾンビは、 よだれを凛唯の腹部に零しながら、 上に乗ってきた。 凛唯は震える右手でゾンビの胸を押す。 だが、ゾンビの力の方が強かった。 ゾンビは口を大きく開けて、 凛唯の首を咬もうとする!
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