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ボロは着てても心は錦と気どりたい 2024年11月2日
わたしはなにかと近所のコメリで野菜の苗とか低木樹を買う。
みな3割引きとか半値になったところで買う。
半値になったころは、植える適切な時期から遅れている。
けれど、たとえばナスの苗が150円など買わない。
70円にならないと、ただでさえ肥料や防虫剤をまく。
まして、獣に食われたらおしまい。
できるなら、タネで育てたいが、生育する確率は低いのだ。
また、花も植える。この時期であれば種を収穫する。
さらに、
チューリップやグラジオラスの球根も1年に10個以上は買っては植える。
そうやって、わたしの家のおおきな庭化計画を遂行する。
年がら年中、花がなにかしら咲いていると、なんだかたのしい。
それまで、花なぞほとんど興味がなく、
せめて母の日にカーネーションを贈ったくらいなのだ。
そして、先日、わたしはコメリでムクゲという黄色い花がさく植木を買った。
もともとは1500円で売っていた。それが100円だったのだ。
なにせ、わたしはサクラの小道をつくろうとおもい、
7本買っては、すげて枯らせてしまった女。
まともな金額では買わない。根付けばラッキー。土との相性もある。
こんな買い物をしているから、じぶんの衣服は退職後買っていない。
ジーパンなど、10年以上履いているものだから、
ついにはひざの部分が破れてボロボロだ。
下北沢あたりの古着屋で売れば5万で売れるだろうかと想像する。
ナチュラルな破けぐあいなのだ。
そして、わたしと母は、一袋のうどん27円をふたりで食べる。
圧力鍋で野菜をクタクタにしたものを大量につくって食す。
その反面で、ミスタードーナッツでコーヒーを飲む。本を読む。
家に帰れば、裏庭の立派な松の剪定もきっちりとして、見た目もよくしたい。
表の木々の剪定もきっちりとして、せめて風格をみせたい。
そんなふうにして、武士は食わねど高楊枝。
ボロは着てても心は錦。
そんな女を気どりたい。
ちなみに、どうでもいいが、その1本100円となったムクゲの木。
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