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次に彼が病室に入って来た時、他にも二人の人が入って来た。
彼が言ったように、私はだんだん記憶を取り戻しかけていた。
自分の名前を聞かれても答えることができるし、彼らが誰であるかもわかっている。
二人の内、女の人の方がおそるおそるといったようにベットに近づいて来た。
不安が見える顔。とても、優しそうな顔。
だから、私はこう言った。
「お母さん」
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桐島夫妻が到着するまでの時間、私は彼女に記憶を植え付けていった。
もうすぐ私の仕事が完了する。
完全犯罪を私の手で成し遂げるのだ。
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