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*** 次に彼が病室に入って来た時、他にも二人の人が入って来た。 彼が言ったように、私はだんだん記憶を取り戻しかけていた。 自分の名前を聞かれても答えることができるし、彼らが誰であるかもわかっている。 二人の内、女の人の方がおそるおそるといったようにベットに近づいて来た。 不安が見える顔。とても、優しそうな顔。 だから、私はこう言った。 「お母さん」 *** 桐島夫妻が到着するまでの時間、私は彼女に記憶を植え付けていった。 もうすぐ私の仕事が完了する。 完全犯罪を私の手で成し遂げるのだ。
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