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出会い
アランside
10年前、父さんの仕事の都合で日本に来た。
これからは、日本に住むようで家を建てた。
俺は母さんはイギリス人で、父さんは日本人のハーフだ。
ご近所と仲良くなるためと、母さんが家でパーティを開くことになった。
が、正直大人ばっかりで楽しくない。
楽しくなかった俺は、庭に出て1人で遊ぶことにした。
庭に出た時、出会ったんだ……
月を見つめ、薔薇に囲まれる真っ黒髪に黒眼の美しい少年に
思わず見はいってしまった。
そしたら、少年は不思議そうにこっちを見つめて
少年「誰だ?」
凛っとした声が響いた。
その声にはっとなり、慌てて
俺「あっその、君があんまりも綺麗だったから……」
っと思わず言ってしまった……言ってしまったあとで恥ずかしさがぶり返して顔が熱くなった。
多分いまの俺の顔は、真っ赤だろう。
少年は、ポカーンとこっちを見ていた。
少年「俺、女じゃないけど?」
っと鈍感のような答えを返してきた。
困ってしまった、こんなのどーやって誤魔化せばいいんだろうか
俺がオロオロと困っていると、
少年「プッ……」
きがつくと少年が笑いをこらえていた。
少年「なんで、自分で、言って困っている…ん…だ?」
っと肩を震わせて俺に問いかけた。
俺「なんだよ、笑いたかったらわらえばいいだろ。」
っとちょっと拗ねて返すと
少年「も...も、う、げ、んかい……アハハハッ」
目の前の少年が笑い出した。でもその笑顔が嫌ではなく、むしろ綺麗だと思える俺は病気なのだろうか?
俺「君っ笑いすぎ!……プッハハハハッ」
その子があんまり笑うから俺もつられて笑ってしまった。
そして、10分後ようやく笑いが収まった……
少年「はぁ...こんな笑ったの久しぶりだ。」
俺「俺も久しぶりだよ。」
なんだろ、この子と一緒にいたい、この子の側にいたいと思った。
俺「そういえば、名前聞いてなかったね。俺の名前は、王子 アラン。君は?」
少年「如月 誠。よろしく。」
―――これが、俺と誠との出会いだった。
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