いらっしゃいませ

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店を出た私は家への道のりを戻ることにした。辺りはすっかり暗くなり、街灯の灯りが不気味に光っている 「はぁ…あの人一体なんだったんだろう…。いきなり胸揉むし…バイトやれって言うし…。帰ったらお姉ちゃんに聞いてみよう。お父さんの知り合いっぽいし」 家まであと少しの所で私はおじさんの所に用があることを思い出した。時間が遅かったことは気にしたが、おじさんの工房も近かったため戻ることにした 「いっそげいっそげ、早く帰らないとお姉ちゃんがうるさいや」 走りながら工房への曲がり角を曲がった時に ガツン! 「……え………?」 一瞬後頭部に激痛が走った後、私は意識を失った… 『ねぇ…クロ』 「なんだ?飯なら食ったろ?」 『そうじゃにゃくて…あの娘、帰して良かったの?あの豚があの娘のこと色々と気持ち悪い目で見てたわよ』 「んなこたァ分かってるわ。だが、証拠がねぇのに殴っちまったら俺が憲兵さんに捕まっちまうわ」 『それでも!』 「でももクソもねぇ。俺からは何もできねぇよ」 『そう…にゃらいいんだけど…。でも何であの娘をバイトにしようと思ったの?』 「面白そうだから」 『はぁ…アンタらしいわね…』 「お前だけじゃ店が回らんからな。バイトでも取らないときつ…っ?」 『どうしたの?頭でも痛いの?』 「いいや、ちょっとしたお仕事さ」 『結局行くんじゃにゃいか…いってらっしゃい』 「おう、行ってくるわ」 クロは一瞬のうちに姿を消した
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