第二章 再会

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東京まで行くための交通費を稼ぐために、 ボクは、 バイトを始めた。 面接の際、 夏に東京へ女の子に会いに行くので、 その交通費や遊ぶためのお金が欲しいということを、 店長に言うとその場で採用にしてくれた。 ボクは、 この店で真面目に働いた。 なぜなら初めてのバイトだったからということもあるが、 夏にあかねさんと会うためという目的が、 ボクのやる気を引き出してくれた。 一ヶ月が経過し、 バイトの仕事にも慣れてきた。 そして本日、 人生初の給料日である。 給料は、 茶封筒に入れて手渡しだった。 ボクは、 給料を貰った瞬間、 中身を確認した。 8万円入っていた。 結構働いていたんだなと思った。 8万円だけで東京に行くのは、 ちょっと不安だったので、 これからもバイトを続けようと思った。 出来る限り、 仕事は辞めたくない。 今の御時世、 バイトでも仕事を探すのは難しい時代ですから、 辞めることだけは避けたい選択肢だった。
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