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「なんだあれ…財布か?」
少し駆け足で、落ちている物に近付いた。
四角形で小さい。ポケットに入るぐらいの厚みのある皮製品だった。
「ラッキー♪財布じゃん」
岩井正吾は、上機嫌で財布に手を伸ばした。中身を確認する前にまず辺りの確認で、自分の周りを見渡した。
「よし、誰もいないな…」
暗い夜の下。
この住宅街に立っているのは岩井正吾ただ一人だけだった。
岩井は財布を開いて、札を入れるところを覗いた。
「おっ…」
現金がある。
千円札が二枚と、一万円札も二枚。
続いて、小銭入れの確認。暗くてよく見えないが、五百円玉がチラッと見えた。小銭はそれで満足したのか、次にカード入れも確かめだした。
分厚い紙の束を引っ張り出して、一枚一枚目を通していく。
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