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「まさか、付き合ってくださいとかじゃないだろうな」
「……お前、頭の中それしかねーのかよ」
適当にあしらってキーボードを打ち始めた時、向いの河合が「なぁ」と缶コーヒー片手にデスクに戻ってきた。
「さっきこれ買いに降りたら、下のフロアすごい騒がしくってさ。
なにかと思ったら、企画部のだれかが帰宅途中に事故に巻き込まれたらしい」
「なにそれ、まじで?」
浩二が顔を上げたと同時に、原田が問う。
河合は「あぁ」と頷いた。
「状況はよくわかんないけどさ。
場所は、すぐそこの区役所前の交差点だって」
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