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「風よ我に仇なす邪気をうち払え『エアロショット』!」
リンが『力ある詩』を紡いだ瞬間、リンを中心に突風が吹き荒れてリンの前に集まり、その風が飛んできた。
「魔法か!」
その風を間一髪の所で避けると、その風に巻き込まれた木が倒れていった。
その様子を見て俺はリンにツッコんだ。
「殺す気か!」
リンは涼しそうな顔で
「あら、何で避けた?」
「避けるに決まってるだろ!何で中級魔法があんな威力をしてるんだよ!」
「私が得意な魔法は風だ。小さい頃から風を効率良く集める事が出来るから、あんな中級魔法とかでも上級魔法と変わらない威力が出るんだ」
「説明してくれるのは嬉しいが、使わないでくれたらありがたい」
「それは無理な相談だ。お前が強い事が分かった以上、私も本気でかかる!お前も本気で来てくれたら嬉しい」
「分かったよ……少し本気を見せてやる」
吹雪がそう告げると一瞬でその場から消えリンが倒れた。
「そこまで!勝者朝風吹雪!凄いなお前!リン・シュヴァルツァーは仮にもこのクラスで一番強い奴なんだぞ!」
「ありがとうございます……とりあえず彼女を医務室に連れて行った方がいいですよ。多分、三半規管がやられてると思うので……」
そう提案すると光先生は地図だけ渡してきて「お前が連れて行け」と言ってきたのでため息をつきながらリンの足と背中を抱えて、いわゆるお姫さま抱っこの状態で連れて行く事にした。
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