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コンコンッ
俺は朝物音で目が覚めた。
コンコンッ
物音の方を向くと誰かが自室の扉を叩いている音だった。
俺は自分が寝ているベッドの枕元に置いてある時計を確認すると、いつも起きている時間より30分早い時間だった。
(こんな朝早くに誰だ……?)
疑問に思いながらベッドから起き上がり扉を開けると目の前に現れたのは一人の少女だった。
「あっ……おはようございます、吹雪さん」
目の前に居たのは学園の制服を纏った夜見だった。
「どうしたんだ夜見?」
とりあえず夜見に用件を尋ねると意外な事で返ってきた。
「いえ……もしよろしければ、吹雪さんと一緒に登校したいと思いまして……」
夜見は、顔を少し赤く染めながら用件を伝えてきた。
「あぁ、分かった……とりあえず着替えるから悪いけど少し待っててくれないか?」
まだ俺は起きたばかりで何も準備してないので夜見に待ってもらえるように聞いてみた。
「いくらでも待ちます!一日だろうが二日だろうが吹雪さんが出てくるまで!」
「いやっ、さすがに着替えで一日二日はかからないから……」
夜見の発言に苦笑いしながら、俺は着替え始めた。
******
着替えが終わって扉の外に出ると、夜見が振り返った。
「おはようございます、吹雪さん!」
任務に行く前では考えられなかったが、夜見が笑顔で元気よく挨拶してきた。
「おはよう、夜見」
俺も挨拶を返して並んで学園に向けて足を進めた。
俺達の学園は全寮制で寮から学園まで大体10分ぐらいの距離がある。
「そういえば、女子寮と男子寮は反対の位置にあるのに何でわざわざ俺を迎えに来たんだ?」
俺は疑問に思ってた事を聞いた。
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