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「ちなみに辞退したいって言ったら出来るのか?」
「それは分からないわ。何せ生徒会執行部の選定に選ばれる自体、名誉ある事だから誰も辞退する人なんていないから……」
「俺は名誉なんてどうでもいいから辞退させてもらう」
「分かったわ。とりあえず王香ちゃんに聞いてみる」
「よろしく」
「説明はとりあえず以上よ……他に分からない事はあった?」
「特にはない」
「そう……それなら教室に戻っていいわ」
話が終わったようなので俺は教室に戻った。
*******
昼休み、火鈴先生にまた呼ばれて次は学園長室に呼ばれた。
「王香、入るぞ」
「入ってから言わないで下さい」
「まぁ、今日は着替え中じゃなかったからいいだろ?」
「よくないです!それとこの前の件は忘れなさい!」
王香はそう言いながら顔を赤く染めて抗議してきた。
「分かった分かった。それで何で俺は呼び出されたんだ?」
「ほんと、貴方は……」
王香は呆れた顔をしながら呟くと、すぐに真面目な顔をした。
「朝風吹雪……貴方、生徒会執行部の選定を辞退したいらしいですね?」
「あぁ、説明は全部火鈴先生に聞いたうえで辞退したい……俺は名誉なんかには興味ないし、その生徒会執行部になった所で俺に得がない」
「名誉は置いておくとして、貴方の得ならありますよ?」
「なに?」
「あの手紙の事を詳しく知る事が出来るって言ったら、どうします?」
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