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「どういう意味だ?」
俺は王香の言った意味が分からなくて問い返した。
「そのままの意味よ」
「その意味が分からないって言ってるんだっ!」
歯切れの悪い王香の言い方に俺は苛ついて、言葉を強くして睨みつけた。
「すぐに腹立てるのは、貴方の短所よ」
王香はそれでも尚、落ち着いた様子だ。
「言葉を強くするのは当たり前だろ!俺はあの手紙をきっかけにここに来る事を決めたんだ!その詳細が目の前にあるのに教えてもらえないんだぞ!」
俺はそう言いながら、あり得ない速さで王香に近付き胸元を掴んで持ち上げた。
「……はな……しなさい……朝風……吹雪。誰も……教え……ないなん……て……言って……ないわ」
王香は俺に持ち上げられた状態で離す事を要求してきた。
「っ!」
俺はこのままの状態では話が進まないと判断して、王香を下ろした。
「……ケホッケホッ」
王香は苦しかったのか咳こんだ。
「……悪かったな掴んだりして」
「……構いませんわ」
「それで、教えてもらえる条件は何だ?」
「朝風吹雪……生徒会執行部の選定に出て、生徒会執行部になりなさい」
「手紙の件と何の関係があるんだ?」
「生徒会執行部になる事が出来たら教えるわ」
俺はしばらく考えてから、
「分かった……生徒会執行部になれれば良いんだな?」とそれだけを王香に聞いた
すると王香は、
「えぇ……生徒会執行部になれたら全て教えるわ……」と言って了承した。
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