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ガチャッと音がしてドアが開いた。
俺はドアの方に顔をやるとそこに居たのは王香だった。
「王香!生徒会執行部の選定は!?どうなったんだ!?俺は負けたのか!?」
「落ち着きなさい朝風吹雪!」
王香は俺の質問を遮ると、あり得ない量の殺気を俺に向けて言葉を続けた。
「貴方『また』やってくれたわね!現状は最悪よ!怪我人68人内8人意識不明!26人重症!残り34人軽症!死者こそ出てないけど、一歩間違えれば大惨事だったのよ!」
「何があったんだ?」
俺は王香が言った事が理解出来ず聞き返した。
「何がじゃないわよ!全部貴方がやった事よ!貴方が暴走し始めて、無差別に攻撃した結果が今言った人の数を傷つけたの!誰でもない貴方が!」
俺はやっと王香が何でこんなに殺気を出しているのか理由が分かった。
「俺が……!『また』俺が!」
俺は自分に苛立ちすぐ近くにあった窓を割り、ガラスの破片で自分の左腕を抉った。
「『また』俺が!これじゃあ、何の為に力を手に入れたのか分からないじゃないか!」
俺は何度も何度も自分の左腕を抉った。もう痛みなんて感じないけど、それでも俺は自分に腹が立ち尚抉り続けた。
「もういいわ!それぐらいにしておきなさい!そんな事しても今更何の意味もないわ!」
そう言って王香が止めに入りガラスを弾かれた。
正気に戻るとベッドの上やカーテン、俺自身も血だらけで左腕も当たり前だけど動かなくなっていた。
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