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「王香一つ聞いていいか?」
「なに?」
「俺、夜見やリンや真冬をもしかして傷付けてしまったか?」
「そうね…上村夜見以外は皆無傷よ」
「夜見がっ!」
「落ち着きなさい!上村夜見は不幸中の幸いで軽症よ……」
「それでも傷付けた事に変わりない!謝って済む問題じゃないけど、夜見に謝らないとっ!」
そう言って立ち上がろうとしたら。
「縛れ」
王香のたった一言で俺の体は動かなくなった。
「貴方は馬鹿なの?今その状態で上村夜見に会いに行くつもり?」
「あっ……」
そう言って思い出した。俺は今自分の血で体中、真っ赤に染まっていた。
「本当に馬鹿なのね……」
そうやって王香から呆れられた。
コンッコンッ
「学園長、入っても宜しいでしょうか?」
王香と話をしてると、ドアの向こうからリンの声がした。
「良いわよ」
「失礼します」
王香に確認を取るとリンは、ドアを開けて中に入って来た。
「リン……」
「目を覚ましたか……って!何でそんなに傷だらけなのだ!?」
やはり血だらけのままなので驚かれた。
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