生徒会執行部の選定開幕 Ⅰ

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「王香一つ聞いていいか?」 「なに?」 「俺、夜見やリンや真冬をもしかして傷付けてしまったか?」 「そうね…上村夜見以外は皆無傷よ」 「夜見がっ!」 「落ち着きなさい!上村夜見は不幸中の幸いで軽症よ……」 「それでも傷付けた事に変わりない!謝って済む問題じゃないけど、夜見に謝らないとっ!」 そう言って立ち上がろうとしたら。 「縛れ」 王香のたった一言で俺の体は動かなくなった。 「貴方は馬鹿なの?今その状態で上村夜見に会いに行くつもり?」 「あっ……」 そう言って思い出した。俺は今自分の血で体中、真っ赤に染まっていた。 「本当に馬鹿なのね……」 そうやって王香から呆れられた。 コンッコンッ 「学園長、入っても宜しいでしょうか?」 王香と話をしてると、ドアの向こうからリンの声がした。 「良いわよ」 「失礼します」 王香に確認を取るとリンは、ドアを開けて中に入って来た。 「リン……」 「目を覚ましたか……って!何でそんなに傷だらけなのだ!?」 やはり血だらけのままなので驚かれた。
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