23人が本棚に入れています
本棚に追加
「結局、生徒会執行部の選定はどうなったんだ?」
俺は、場違いな質問と思いながらも2人に聞いた。
「結果としては、私・夜見・真冬・1年R組の後輩、そして吹雪……お前も予選を突破した」
俺は驚きを隠せなかった。
「なんで俺まで予選突破してるんだ?」
「それは、確かに大惨事にはなりましたけど、貴方一人で予選に参加してた選抜の方々を半分近く倒したからですわ」
俺が質問すると、今度は真冬が答えてくれた。
「俺一人で……か」
俺は自分自身に言い聞かせるように呟いた。
「本戦は予定通り、明日に執り行われるそうだ」
「分かった。2人とも悪いが一人にしてもらえないか?」
俺は一人になりたくて、2人にそうお願いした。
「分かった」
「分かりましたわ」
2人は部屋から出て行って、そこに残ったのは静寂だけになった。
(俺は何をしてるんだ!人を護れる力が欲しくて辛い思いもしながら特訓して力を手に入れたのに!結局、護るべき存在を傷付けて!)
俺はやはり自分自身が許せなかった。
(これじゃあ、『あいつ』と一緒じゃないか!)
俺は過去の事を思い出してしまった。
最初のコメントを投稿しよう!