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「あぁ……明日の約束迄には帰ってくるから」
「絶対だよ!?約束したからね!」
春花は不安そうに懇願してきたので俺は春花を安心させる為に言葉を返した。
「大丈夫だ……それまで夏(なつ)と遊んでな」
「分かった……夏にぃと遊んで待ってる」
春花は少し無理した笑みを浮かべたまま同意してくれた。
夏とは、俺の双子の弟で主に情報収集などで仕事をしている為、あんまり会わなかったが俺が任務に出る時だけ春花の護衛をしてもらっていた。
俺は、2時間しか時間がなかった為、大急ぎで現場に向かった。
******
現場に到着すると既に何人かの大人が武装して立っていた。
「お前か、朝風家現頭首の朝風吹雪だな?」
その中の一人が皆を代表する様に俺に質問してきた。
「そうだ。それであなたは?」
「申し遅れた。私は、朝倉家現頭首の側近で龍牙(りゅうが)だ。後ろに居るのは私の部下だ」
「分かった。龍牙さん、単刀直入に聞く……何で朝倉家が格下の櫻木家を滅ぼす為に依頼してきた?朝倉家ぐらいの実力があれば櫻木家を潰す事ぐらい簡単だろ?」
俺は此処に来る前に聞いた話で疑問に感じた事を龍牙さんに聞いた。
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