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それでも懲りずに遠距離からのナイフばかり投げて来る相手に少し苛立ちを起こし始めた俺は、自ら相手を倒しに行く為に近づいて行った。
相手もそれに気づいたのか、これ以上の総本家への接近を許さないと言わんばかりに攻撃しながら近づいて来る。
「はあぁぁ!」
気合の声と共に背後から気配がしたので、俺は咄嗟に前に出た……が、気配とは違う所から攻撃が飛んで来て俺の脇腹に鋭い痛みが襲い掛かってきて、戦闘中にも関わらず俺は膝を地に付けた。
痛みが発した所を見てみると短剣が刺さっていて、そこから深くないとはいえ血が流れていた。
(くそっ!油断してた!)
俺に攻撃してきたであろう相手が目の前に出て来た
。
「何で櫻木家を攻撃してきた!?」
「お前達が、名家の間で禁止されている惨殺をしてるからだろ」
「俺達は何もしてないぞ!」
「嘘をつくな!朝倉家が言ってたぞ、お前達が惨殺をしていると」
「そんな事をするはずがないだろ!」
「お前達は、暗殺を職業にしている奴らだ。その言葉に偽りがあってもおかしくない」
「俺達は暗殺を職業になんかしてないぞ!?大体、お前まだ子供じゃないか!何でこんな事をする?」
「嘘ばかりつくなよ。もういい。改善する気がないなら消えろ」
俺はそう言って『霧風』を握り直し立ち上がった。
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