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ガサッ
俺が倒れた奴の言っていた意味を考えてると、背後から突然物音が聞こえてきたので俺は直ぐさま物音がした方に振り返り霧風を構えた。
「誰だっ!」
「キャッ!」
その物音の方に居たのは俺と同い年ぐらいの男児と女児の2人だった。
(本当は女子供は殺したくないけど、しきたりだから仕方ない)
俺が剣を構えると2人の子供の内女児の方が叫んだ。
「逃げて!」
その女児は男児にそう促した。
「嫌だ!お姉ちゃんを残して逃げれないよ!」
だが、男児はそれを拒否した。
「お願いだからお姉ちゃんの最後のお願いを聞いて……」
女児は男児を優しく抱きしめるとそのままはね飛ばした。
「さぁ、逃げて!」
「っ!」
男児は何か言いたそうな顔をしたが、振り返ってそのまま走り出した。
「逃がすかっ!」
俺は男児を追おうとしたが足を止めた。
その理由は、目の前に女児が立ち塞がったからだ。
「ここから先は行かせない!櫻木家次期頭首櫻木 空(さくらぎ そら)いざ参る!!」
その女児……櫻木家次期頭首と名乗った櫻木空はその身長に合ってない長刀を持って走り込んできた。
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