プロローグ

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 連休が終わると、すぐに中間テストがやってきた。  いつもなら、徹夜ですませる所を今回は自分で自分を褒めたい位に勉強をした。  結果、苦手な科学も自身最高記録の得点を更新し須藤先生には笑われた。  “__いかに、今までやる気がなかったかがわかるな”  なんて言う先生に「今まで私達が一緒に過ごした日々を無駄にしたくはなかったから」と、いう本心は内緒だけれど。  今朝のホームルームで、正式に先生の転任が来年の春に決まったと告げられた。  そのせいで、女子生徒達のテンションはだだ下がりだ。  奈々ちゃんは一足先に、この学校を去ることを告げた。  その理由を知っているのは、恐らく私と須藤先生だけだろう。  二人の間にあれからどのような話し合いが行われたかはわからないけれど、奈々ちゃんは先生に付いていく道を選んだのだった。  奈々ちゃんは、ずっと須藤先生を須藤先生として見つめ側に寄り添ってきた。  今ならその気持こそ私に欠けていた、人を愛する気持ちだということがわかる。 「美穂。今日は駅前のクレープでも食べてから帰ろうよ」 「うん。って、待ってよ!」  教室を出て階段を、軽快な足取りで降りていくユカを追う。  その瞬間、向かい側から来た人と肩がぶつかった。
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