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貴女のことが好きでした。
前にお伝えしたとき、貴女はとても驚いていましたね。
当然でしょう、私たちは誰がどうみても仲の良い同級生ですものね。
私が気持ちを打ち明けようと決めたのは、このまま貴女の側にいながら、この気持ちを隠しておける場所が私のこの小さな体にはないと気づいたからです。
貴女に言わなければ、きっといつかこの思いは私の身体から溢れ、飛び出し、爆発して、この学校という閉鎖空間のなかで生きていくのが難しくなると考えたのです。
おかしいですね、貴女が言いふらすなど微塵も考え付かなかった。それほどまでに貴女に対してぞっこんだったのでしょうね。
考え付かなかった私は正解でした。
やはり貴女は私の思った通り、私の心を秘密にしてくださいました。
でもそれは、私の心の爆発物を貴方の心へ移しただけだったのね。
私は貴女を苦しめた。
秘密で縛り付け、友情と言う名のハンカチで口を塞ぎました。
酷い“友人”でしょう。最低でしょう。
そう言って、私のことを嫌ってほしかった。
お前なんかに好かれるなんて気味が悪い、と罵ってほしかった。
そうしてくれさえすれば、私の心の爆発物も火を消してただの冷えた鉄球になってくれたのに。
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