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気付くと寮の布団で眠っていた。起き上がると頭がズキンと痛んだ。 「痛っ…。」 「あらっ、起きたのかーい?」 廊下からおばあちゃんらしき声がした。 「あんた、なしてあんなとこで寝てたの?あんまりにもきれーな景色だし、ポカポカ陽気で眠くなったか?あはは。」 「違うんです。私、先輩に…」 夢?あれ、もしかして夢だったのかな? 「おばあちゃん、どうして私がここの生徒だってわかったの?」 「あははははは。何言ってるんだ。あんたみたいな若い女の子がいたら、この大学の子だってすぐわかるよー。あと、わたしはここの寮母だ。みんなオリエさんて呼んでる。あんたもそう呼ぶといいよ。」 「は、はい。。あの…。わたし、ひとりでした?」 「そうだー。ひとりだー。横になって全然動かないからね。死んでんのかと思ったぞ。あははははは。」 先輩、帰っちゃったんだ…。私、先輩としたのかな…。夢だったのかな…。 わかんない。あんな優しい先輩があんなことするわけない…。 「あの、オリエさん!男子の寮はどこにありますか?」
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