再会

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1年ぶりに会う先輩は、まだ春だと言うのにうっすら日に焼けて浅黒く、白い歯が際立って見えた。細マッチョな体型だったのが、本気のマッチョになっていて、髪が伸び、雰囲気が明らかに変わっていた。 「せ…。先輩、なんか雰囲気変わりましたね!何て言うか…。野性味溢れる感じで…。かっこいいのは変わらないですけど!」 「そうだろぉ?ワイルドだろぉー!」 「は、はい…。」 私が入学したとき、塩田先輩は2年生だった。バイト先が同じだったことがきっかけで、よく話すようになった。 実家の最寄り駅が2つしか離れていない同郷であること。好きな映画、歌、スポーツ。色々な話をした。 実は三浪しているから、歳が4つ上だと言うことも…。 バイト先で会う先輩は、話題も豊富で明るくてほどほどお酒も飲めて、面倒見も良くて、すごくかっこよかった! でも大学で会う先輩は、ちょっとよそよそしくて、いつも周りを気にしている感じで、あんまりゆっくり話したことがなかった。 何て言うか、そのギャップも好きだったり…。まあ、恋は盲目と言うやつで、とにかくどんな先輩も大好きだった。
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