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「実は…。奈緒美ちゃんて、俺のこと好きだったかなって。こっち来て何回も考えちゃったよ。でも連絡もあんまりしてこないし。俺、自意識過剰すぎるなって思い始めた頃、理恵子と出会ったんだ。この村では珍しく20代の女なんだ。ここらへんにいる女の人なんて、こどもかばーちゃんでさ。若い人はたいがい都会に出てるんだ。大学のやつらは、東京に戻ることばっかり考えて、勉強に打ち込んでるし。俺、そんなに大学に友達多くなかったしさ。理恵子が輝いて見えちゃったんだよね。」 私は黙って聞いた。先輩はまだ言い足りないようで、リエコさんとの話を続けた。 「…それで、いまつわりがひどいみたいで。全然相手にしてくれないんだよね」 少しだけ嫌な予感がした。 「奈緒美ちゃん、1年しかいないんだし、俺のセフレにならない?」 予感的中。ほーらきた。こいつは想像以上のクズ男だ。
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