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「あの…。私、不倫とか無理です。」 「え!奈緒美ちゃん結婚してるの?」 「私はしてません。先輩がです!!」 「何言ってるの。僕はピチピチの独身男性だよ。結婚の予定もないよ。」 呆れた。今、たった今!彼女が妊娠中だと言ったその口で、結婚の予定がない独身男性だと言った。 「先輩…。残念です。ほんと。私、先輩の言うとおり、先輩が大好きでした。大好きだから、このキャンパスでの講義を受けることにしました。先輩がいるから、ここに来たんです!!でも先輩がこんなにだらしな…」 最後まで話せないまま、先輩は私を抱き締めてキスをしてきた。夢にまで見た先輩に抱かれている。甘いキス。気持ちがよすぎてめまいがする。 「決まりだね!俺、奈緒美のこと大事にするよ!さっそくだけど、あっちの方に行こう!」 「ちょっと、先輩、無理ですって!!」 先輩の指差す"あっち"を見ると、草木が生い茂っていた。 「良かった。俺、やっぱり好かれてたんだね。」 先輩はそう言うと、私を力一杯地面に投げつけた。頭がぼうっとした。鳥が一斉に青空に飛び立った。 右頬を打たれ、気付くとショーツの中に手を入れられていた。
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