第1章

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(マイナス1)  あのう、 クリスマスイブと言えば若ーい女性でなくても、その日くらいは、おじさんでも、 ロマンチッツクな夢を見る事、許されますよね。 (0)  「12月24日 (水) はれ さぶーい。とにかく寒い。」  航空専門学校は21日から冬休み。      ヤッと出向教官の私も、冬休み状態に突入できる。  が、今日は私が籍を置く 「AJスワン航空」 の  整備工場見学があらかじめ予定されていて、  希望する学生の引率で行かなくてはならない。                                          学生は四人のみ。何れもJZスワン航空に入社を熱望している女子学生、          世に言う  「eーJKs」 (女性航空整備士の卵)である。   これは、当て字なんですけど、女性(J)航空(K)整備士(s)を目指す学生、     つまり整備士の卵(egg)なんですよ。   将来、航空会社で機体の整備やターミナルでの発着航空機の整備を希望する若者たちである。     (1) 12月24日                           クリスマス・イブだ、ちまたでは。     が、我が家では真言宗でクリスマスに縁が無い。とは言えクリスマスケーキだけは欲しい。      小さいのでいいからみんなで囲んで食べたい。と思うのは親の私たちだけで。     子供たち3人は「夜遅くなるから。」      と言い残して外出している。                            結局、夜家にいるのは自分だけだ。      おいおい、イブなのにかよ。      逆にイブだから、                                 居ないのは自然か? それだけ成長したんだ、と喜ぶべきかもね。 それより、もう8時になる。遅れる訳にいかない、そろそろ出かけよう。  外は快晴、空は澄んでいて、とにかく寒い。 ぐずぐず言わずに、マフラーと手袋して。チャリで寒風の中、出掛けるぞ。電車の駅まで5、6分だ。 横浜駅で京急に乗リ変える。  
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