鉄腕アトムのように

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 そして僕は入院した。全治三ヶ月。両足はギブスで固められ、僕は病院のベッドでほぼ寝たきりの生活を送った。  僕は、また神様にお願いをした。 「鉄腕アトムのように強い体になりたいです」と。  するとその三日後に、僕の体はアトムのようにロボットになっていた。僕は再び神様に感謝した。これで怪我をすることなく空が飛べる。僕は病室の窓から、自由な空に向かって飛び立った。  それからも、僕のアトム生活は続いた。ロボットだから、ご飯は食べなくていいし、税金も払う必要なし。空を飛べば注目を浴び、女にモテた。  ただひとつ、難点を挙げるとするならば、セックスができないことだった。  それはそうだ。ロボットに、生殖器はいらない。必要ない。もしついていたとしたら、それはチンコではなく電動コケシだ。  僕はまた神様にお願いした。 「セックスができるアトムになりたいです」と。  すると三日後、僕はただの人間に戻っていた。
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