一つ屋根の下

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緋翠のまとう雰囲気にはいつも癒される。 隣にいるだけで幸せってやつ? 寝顔もあどけなくてかわいい。 俺を待とうとしてテーブルに伏せて寝ちゃってるのを見ると、毎回悶える。 …変態とでも何とでも言え。自覚はある。 そのうえ、「きょーすけぇ…?」とか寝ぼけ眼をこすって舌っ足らずな声で甘えられるともう勝てない。 明日は早く帰るからなって抱きしめたくなる。 ヘタレな俺は今日も告白ができない。 振られてあいつを手放すのが怖い。 本当、ダメだな。俺…。 なぁ、緋翠。 愛してるって言ったら…やっぱり困るか? 今日もテーブルで寝てしまっている緋翠のその額と瞼にキスをする。 たとえ俺のものにならなくても …俺はお前が幸せなら、それだけで十分幸せだ。          _end_
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