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「じゃあ言うけど、俺オマエのことが好きだ。俺と付き合ってくれよ」
待ちに待っていた台詞。美羽は嬉しくて堪らなかったけど、あえて仕方なくっぽく「いいよ」と答えた。
「やった」
「ちょ」
大翔が嬉しそうに微笑むと同時に、身体を抱きしめてきたのだ。
しかもそのままバランスを崩して、ベッドの上に倒れる。
「もう」
文句を言った美羽の顔のすぐ目の前に大翔の顔。
「好きだ」
大翔はそう言うなり、そのまま唇を重ねてきた。
初めて出来たカレシ。初めてのキス。
身体中が燃える様に熱くなった。
「ちょ」
美羽は慌てて大翔の身体を押す。
大翔が胸をまさぐって来たのだ。
「何だよ。いいだろ?」
「ダメだよ。今日から付き合いだしたばかりなのに、しかもこんなところ、いつみんなが帰ってくるかも分からないのに」
美羽は入り口のドアの方を見た。
「大丈夫だって、まだ誰も帰ってこないってば」
大翔は覆いかぶさったまま、また美羽にキスをする。
そのタイミングで、誰かがドアをノックした。
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