始まりはアトピーさ いや浪人さ

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看護学校を受験した高3。滑り止めを受けずに怠けていたら見事にすべて落ちました(笑) 仕方がない、浪人だ、となり、某アカデミーに入り勉学に励みました。高校に比べると少人数のクラスに、同じ志を持った仲間がいて、浪人しているわりには楽しくやっておりました。 生まれてはじめてパンプスを買ったり、ミスドで5時間コーヒーをひたすらおかわりして勉強(という名のおしゃべり)をしたり、お金がなかったはずなのにずいぶん楽しく過ごした記憶があります。 それでもやっぱり不安は訪れる。 来年は?受からなかったら? 二浪?お金はどうする? 眠れない日がこの頃からありました。でも、この頃はまだうつとは思っていませんでした。 しかし。 そこに、追い討ちをかけるように不眠の日々をあおる出来事が生じます。 アトピーの再発。 小学生で寛解していたアトピーが、この頃になって出てきやがったのです。 今にして思えば、ストレスからだったのかもしれません。 初夏に差し掛かっていたこともあり、暑さでかゆみが増し増し、こりゃたまらんと近隣の総合病院へ。何故ならそこしか思い当たる皮膚科がなかったから… 言ってみると女医さん、それも結構お年を召された感じの先生で、 「これはたいへんね。痒いでしょう?あのね、ちょっと漢方薬試してみない?私、漢方の勉強してきたの。ほら、あれね(壁には認定証みたいなものが額に収まって飾ってあった)。ちょっと苦くて、ステロイドもやめるから最初は辛いかもしれないけど、ね、ちょっとどうかしら。」 気づけば大量の漢方薬をもって帰宅していました。
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