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明けの出会いから一年、プロティオンは乙女がいる庭に毎日のように通い、求婚したのです。
これ以上、王様に迷惑をかけてはいけない。
乙女は渋々、お妃になることを承諾しました。
お妃となる乙女は、ポアンと言いました。
このポアンの選択が正しかったのかは、分かりません。
けれど、国の未来を動かすような選択をしたのは言うまでもありません。
ポアンを唯一の妃にしたい、とプロティオンは臣下に言いました。
勿論、臣下は誰ひとり、賛成する者はいません。
お妃が一人でなければ、まだ良かったのでしょう。
けれどプロティオンは、ポアンだけをお妃にしたいと言っています。
この国では、幾人かの女性をお妃にする事が掟の一つです。
臣下の娘がお妃になったり、他の国からお妃になるお姫様を出迎えたり。
そうやって、この国は守られてきました。
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