快楽を売る商人

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聡は「りえは、何しに来たの」と指を動かしながら言う。 「私は、聡さまに満足してもらえるために来ました。どうぞ私を自由になさってください」 「そうか」聡は短く言うと顔はにやけていた。 聡は、りえを、抱きかかえるとベッドに運んだ。 人間でないなら、きっと重いだろうと思っていたが、りえは、重くなかった。 りえは、普通の女性と同じくらいのおもさだった。 ベッドに寝かせると聡はりえを抱いていく。 りえとのキスはとても濃厚でめまいがするくらいに感じてしまった。 聡は唇をりえから離すと、りえの柔らかな肌に指と舌を這わせていく、ゆっくりとりえの肌を味わう様に・・・。 不思議だった。りえの肌はとてもおいしい味がしていた。 女性の肌は、こんなにおいしいものなのかと思いながら、りえの味を楽しんでいた。 りえの聡に対する奉仕も濃厚で聡には満足のいくものであった。 聡は、仕事のある日でも毎晩りえを抱いた。 りえは食事をしない。 やはり人ではないのか。 疲れを知らない。 人ではないからか。 聡の頬は痩せこけていく、だがりえを抱くことを止められない。 りえはまるで甘い蜜の様である。 毎晩毎晩、聡の生気を吸うように聡の身体に奉仕していく。 ある月夜の美しい夜、聡はりえを抱いている途中にりえの中で果てると同時に腹上死してしまう。 りえは自分の身体の上で息を引き取った聡を眺めている。 その瞳には何の感情もなかった。 その数時間後にはあの関岡さんがマションに訪ねて来た。 「はい、りえお疲れ様。うふふ、あなたは疲れないわよね。アンドロイドだから。データーは取れたかしら」 りえは感情無くいう 「はい、取れました」 「そうじゃあ次の男のもとへ行くわよ」 「はい」とりえは答える。 関岡は、視線をベッドの上で冷たくなっている聡に向ける。 「バカな男ね。りえの身体は甘い蜜の味がするけれど中毒性があるのよ。そんなりえを抱けば、自分の身体が衰弱していくだけなのよ。アハハハハは、でもあなたのデーターをとったからりえの身体が男に及ぼす影響をもっと強力にすることが出来るわね。きっとりえは最高の暗殺者へと変わっていくのよ。そして最高の商品となって沢山のりえが誕生するのよ。りえはとてつもない利益を生んでくれるわ」と言うと高笑いを残してりえと共に去っていく。
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