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◇ ◇――環菜
1年前。
「お疲れ。」
女の子が集まる部室はいつも通りにぎやかだった。あたしは自分のロッカーから着替えを取り出しながら鏡を見る。
よし。
シャワーを浴びてさっぱりした顔はどことなくうきうきしている。それもそうだ。この後のお楽しみが待っているから。
「環菜、平田屋行くけど、どう?」
「ごめん。」
「何?何?彼氏とデート?うらやましー。」
部室の中があっという間に恋バナで盛り上がる。
あたしの彼氏、佐伯将人はバス停で5つ程先にある男子校、杉沢学院に通っている。なぜ男子校に通う将人と付き合い始めたのか。
話せば長いことながら・・・ちょっと付き合ってもらうことにしよう。
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