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次は何なの?!
コピー機に添える手をギュッと握りしめる。
「おいシムラ。今日の配送で電話きてるぞ」
突然の野太い横槍に身体が跳ねた。完全にシムラに気持ちを持って行かれていたせいで、口から心臓が飛び出すくらい驚いた私。
「はい。行きます」
はぁ?!
勢いよく振り返るとシムラは隣の課の人について島へ戻っている。
シン、と一人の空間になって口元を押さえて天を仰ぐ。
ねぇ、シムラ…
私はね、相手からの目に見える好意と友達に自慢できるアプローチを受けて、それなりに恋をしてきたの。
でもね、シムラ…
シーソーゲームの恋愛は結婚に結びつかないと、やっと理解したのよ。
ねぇ、シムラ…
あんたに私の気持ちなんてわからないわ。
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