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そうしてその日はきた。
彼とパパが会う日。
あたしは落ち着かなくて、何度もパパと彼を見ていた。
パパと彼の間には、なんだか入れない空気の壁みたいなものがあって、緊張しかしない。
パパがそんなあたしに笑顔で言う。
「えみ、少し二人で話したいからね、部屋にいなさい」
彼を見ると、彼も微笑みを浮かべて頷く。
「うん」
自分の部屋に戻って、知らず知らず両手を握りしめていた。
ふたりとも、大好き。
けど、パパはきっと理解してくれる。
彼は素敵だもの。
ずっと、一緒にいるんだもの。
そう呟きながら、ベッドに転がる。
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