濡れつづける。

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「えみさんの高校の時の彼はどうされたんですか?」 「ん?あいつか、あんなやつは許せるわけがないだろう」 「…僕はえみさんの趣味…というよりもトラウマになっているメガネへの執着もすべて、愛しています」 「…そうか…」 ガツン。 そばに用意されていたゴルフクラブのサンドウェッジが音を立てた。 「これ、少し重すぎだな。捨てるか」 再び骨が割れる音を立てたあと、えみの父親は呟いた。 「えみにメガネをきれいにしてもらう以外の趣味は、私にはないんだよ。ゴルフなんて好きでもなでもない」 えみの彼の身体は、もう動かなかった。 「こいつがいなければ、またパパのメガネをきれいに舐めてくれるよな?えみ…」 愛してるよ。 ~完~
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