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1章「始まりは終わりを告げる」
私の手に違和感を覚えた。
始まりは幼稚園の時に紙に炭を塗って手形を付けた作品を壁に貼ることになった時だ。先生が表情を一つも変えずにこう言った。
「周りの子と違ってもいいじゃないの?」
それが何を意味しているのかについては分からなかった。他の子たちには笑われた。だが何に対して笑われているのかについても分からなかった。
私の手は普通の人と同じだった。長さがそれぞれ違う五本の指に手のひらがあった。そう、見た目は普通の人と似ていたのだ。でも私の一部だけが違ったんだ。
それに気が付かされたのは高校の時だった。そして私のこの違和感が原因で大事な仲間たちに出会うのだった。
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