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私の両側に、囲むように窓枠に手をつくと、陸哉は私を見下ろした。
「……あいつとキス、したいから?」
じっと私を見つめる、陸哉の瞳。
海翔先生は茶色なのに、陸哉はちょっと、碧がかってる。
レンズ越しにその瞳に見つめられ、動けなくなった。
「……なあ。
あいつとキス、したんだろ?」
すぐ耳元で聞こえる、低い声。
耳にかかる、湿った吐息に身体が震える。
「……して、ない」
「……嘘。
したんだろ、何度も」
耳元で囁き続けながら、陸哉の指が唇をなぞり、開かせる。
「……ここにあいつの唇がふれて、こうやって、舌、入れられて」
海翔先生の綺麗な手に似た、陸哉の指が私の口の中に入ってくる。
「……っ」
「……ほら。
いつもあいつにしてるみたいに、舐めてよ」
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