未来人?と自動販売機

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──その日の午後、 休憩でコーラでも飲もうと事務所建物内にある自販機コーナーへ行った時の事だった。 誰かいる 自動販売機をじーっと見て・・・いや、睨んでいる不審者と遭遇した。 自動販売機の音声の「いらっしゃいませ」にビクついてるし、お金を入れずに商品ボタンを押している。 勿論、商品は出てこない。 栄「お金を入れないと買えるワケないだろ。」 死角からの声に 彼女はビックリして少しパニックになっている様子。 不審者「オカネ?あー、えーっと、     ・・・未来から来たからワカんナイ。」 栄「はぁ??未来へ帰れ未来人!?」 思わずツッコんでしまったが、 自動販売機を知らないとは、帰国子女ってやつなのか? 栄「部外者は出ていって下さいね。」 少し強い口調で言うと、 彼女は何か誤魔化す様にスッと階段を駆け降り、建物を出て行った。 栄「変なヤツ・・・   世の中、何かと物騒だからなあ。   あとで報告しとこう・・・。」 栄「徳井先輩、先に帰りますね。   あと、さっき自販機コーナーに   変な子がいましたよ。」 徳井「栄、もう帰るのか!?    今日は日本代表の試合だぞ?    先輩が一緒に観戦しようと言ってたのに    ヒドイじゃないか!」 不審者の話とか全然耳に入らない。 サッカー応援モード全開だ。 栄「いやいや、今日は勘弁して下さい   今日借りてたDVD返さないと   延滞料金とられちゃうので。」 徳井「わはは、冗談だよ!おつかれさん!」
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