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その子は街を縫うようにしてかけて行く。
そうしてまたあの海が見える近くへ来た。
海はふらふらと波を送っている。
その子はそこまで来て、ぺたんと尻をつけるようにして座った。
私はどうすればいいのかわからなくなって立っていた。
その子は「一人じゃ寂しいからね」と言った。
私はなんだ、それ。と、思った。
私を連れてきたのはやはりそんなに深い意味はなかったのだ。
しかし私はまだどうしようもできなかった。
そうして、私もどっかりと地面に座り込んだ。
その子は「学校どこ?」と聞いてきた。
「別に」私はそんなことを言った。
言ってから、自分でも意味がよくわからないな、と思った。
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