純 倫 愛

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……ーーどうしよう? 白石さんは人間的にいい人。 恋の相手としてはどこか物足りないような気もするけど、結婚を考えると理想の旦那様になるかもしれない。 「お疲れさまでしたー……」 「お疲れー、気を付けてな」 定時で上がる私にいつも通りの言葉をかける白石さん。 彼が本気なら、一度、ひなたにも会わせてみようかな……。 そんなことを思って園へ迎えに行くと、 「ひなたちゃん、すっかりメイちゃんと仲良しですよ」 ひなたが、大浦くんのお子さんのメイちゃんとブロックで遊んで離れないでいた。 「ひなたちゃーん、お母さん来たよー」 保育士が声をかけるも、私の方をチラリとも見ない。 「他人のそら似なんでしょうけど、ひなたちゃんとメイちゃん、双子みたいにソックリだなって話してたんですよー」 ……ずっと感じていたこと、 大きくなるたびに、ひなたは大浦くんにソックリになっていく。
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