純 倫 愛

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会社…、海外…、男ーー。 それが本当なら、あの時に私が大浦くんとサヨナラした意味は……? 詰まるような胸の苦しさを覚えながら、ひなたに再びバイバイをするメイちゃんを見て、そして、思い直す。 ーー意味はあった。 メイちゃんにはちゃんと″お父さん″がいる。 それに、今、やりがいのある仕事を見つけた私だってここにーーー…… あの時の選択は間違ってない。 「あ、メイちゃん! お父さんも来たわよ!」 保育士のテンション上がった声に再びドキッとしてそちらを向くと、 「スミマセン、今日までのプリント、出し忘れてて!」 大浦くんが走って封筒を持ってやって来た。
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